『1964年|銀座|2019年』
1964年10月16日『首都圏清掃整理促進運動』が行われました。高松次郎、赤瀬川原平、中西夏之の3人による前衛芸術グループ「ハイレッド・センター」による活動です。東京オリンピック(に沸く)の銀座の街に白衣にマスク姿で現れた彼らはマンホール、アスファルトを雑巾などで磨きあげるパフォーマンスを行いまいした。当時の東京では、オリンピック開催に向け、東京の街を清潔にしようという気分が起こっていて、その動きが高まっていたそう。赤瀬川原平さんの『東京ミキサー計画』にもこのプロジェクトの記述があるのですが、そんな世の中の空気に対して自分たちにできることを考えに考えて行動に起こした。丁寧に、じっくりと、本当の掃除を試みる。それが『首都圏清掃整理促進運動』なんだと思います。
2019年11月18日に『蓮沼執太フィル』ゲリラライブを決行しました。事前告知は行わず、純粋に街に行き交う人々に、銀座という街に音楽が在る状態をつくるべくして、パフォーマンスを行いました。夕暮れを迎える間近の午後4時、銀座の街は多くの観光客であふれていました。広場の中央に広がった多くの楽器とメンバーを囲うようにしてオーディエンスが徐々に増えていく。街に音楽を解いていく行為、街に音楽が溶け込んでいく行為。数寄屋橋交差点に音楽が立ち上がった45分間はとても特別な瞬間になりました。
パフォーマンスがスタートすると、都市に血が通いはじめる動きを感じることが出来ました。今の東京は、外見だけは早いスピードで変わり続ける街であるものの、社会自体はガチガチに決められた枠組みを更新、再設定することは到底することは難しく、目先の利益が優先されているように思います。街や環境に対して想像力を再設定する試みが今回のゲリラライブです。参加してくれたフィルのメンバー、スタッフ、サポートしてくださった方々、そして偶然僕らのパフォーマンスに出会った方々に感謝をお伝えします。ありがとうございました。
当日のライブレポートがナタリーさんにアップされています。
https://natalie.mu/music/news/355873
2019年の蓮沼執太フィルは、1月7日に恵比寿リキッドルームにて『ニューイヤーコンサート』、3月にAlternative Tokyo at WWWX、5月にCROSSING CARNIVALを渋谷O-EAST、7月にフジロックフェスティバル、そして8月25日に日比谷野音にて『日比谷、時が奏でる』を行いました。また、実はスタジオ・レコーディングもしていました。それらは蓮沼執太フィル2020の活動としてまもなくアナウンス出来ると思います。それではハッピークリスマス。
蓮沼執太
2019年12月24日
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2019年11月18日16時〜
GINZA SONY PARK 地上ゲリラライブ
蓮沼執太フィル
Shuta Hasunuma Philharmonic Orchestra
Surprise Concert in Ginza Sony Park
November 18 2019
・NEW
・Hello Everything
・wannapunch! – Discover Tokyo – Sunny Day in Saginomiya
蓮沼執太、石塚周太、イトケン、大谷能生、葛西敏彦、K-Ta、ゴンドウトモヒコ、斉藤亮輔、Jimanica、千葉広樹、手島絵里子、宮地夏海、三浦千明
監督:河合宏樹
カメラ:加藤和也、中島唱太
Shuta Hasunuma
Shuta Ishizuka
itoken
Yoshio Otani
Toshihiko Kasai
K-Ta
Tomohiko Gondo
Ryosuke Saito
Jimanica
Hiroki Chiba
Eriko Teshima
Natsumi Miyaji
Chiaki Miura
Video : Hiroki Kawai
Camera : Kazuya Kato, Shota Nakajima